過敏性肺炎:カビやホコリが肺に炎症を起こす病気
過敏性肺炎とは
過敏性肺炎(かびんせいはいえん)は、カビやホコリなどの有機粉塵(ふんじん)を繰り返し吸入することで、肺の小さな空気の袋(肺胞)や最も細い気道(細気管支)の内部や周囲にアレルギー性の炎症が起こる病気です。
細菌やウイルスなどの病原体が原因で起こる一般的な「肺炎」とは異なり、過敏性肺炎はアレルギー反応によって発症します。
過敏性肺炎の症状
過敏性肺炎の症状は、吸入した有機粉塵の種類や暴露量によって異なります。
急性型過敏性肺炎
- 数時間~半日後に症状が現れる
- 乾いた咳: 痰を伴わないことが多い
- 息切れ: 運動時に息切れすることが多い
- 発熱: 38℃前後
- 倦怠感: 体がだるい
- 筋肉痛: 関節や筋肉が痛い
亜急性型過敏性肺炎
- 数日から数週間かけて症状が現れる
- 上記の急性型過敏性肺炎の症状に加え
- 体重減少: 原因不明の体重減少
- 疲労感: 常に疲れている
慢性型過敏性肺炎
- 徐々に症状が現れる
- 空咳: 朝起きた時や運動時に咳が出る
- 息切れ: 軽い運動でも息切れすることがある
- 体重減少: 原因不明の体重減少
- 疲労感: 常に疲れている
- 喀痰: 少量 の痰が出る
過敏性肺炎の治療
過敏性肺炎の治療の目的は、原因となる有機粉塵を回避し、炎症を抑えることです。
- 原因となる有機粉塵の回避: 住居や職場環境を改善し、原因となる有機粉塵を出来る限り避けます。
- 薬物療法: ステロイド薬などの薬を服用します。
重症な場合は、入院治療が必要となります。
急性と慢性どちらの場合であっても、過敏性肺炎の治療においては原因となる有機粉塵を回避することがもっとも重要です。回避することで、症状の改善、進行抑制が望めます。一方で、100種類を超える抗原の中から自身がアレルギー反応を起こすものを特定するのは非常に難しい場合もあります。そのため、過敏性肺炎が疑われた場合には、原因特定のために患者さん自身が周囲の環境と自身の体調変化にアンテナを張ることも重要です。たとえば、旅行に行くと体調がよくなるといった場合には、自宅や職場環境に抗原がある可能性が高まります。
予防
過敏性肺炎を予防するためには、以下の点に注意しましょう。
- 原因となる有機粉塵を避ける: カビやホコリなどの有機粉塵をできるだけ吸い込まないようにします。
- マスクを着用する: カビやホコリが多い場所に行く場合は、マスクを着用します。
- 換気を良くする: 住居や職場を清潔に保ち、換気を良くします。
- 加湿器を使用する: 空気が乾燥している場合は、加湿器を使用します。
- 禁煙する: 喫煙は呼吸器の健康を害するため、禁煙することが望ましいです。
咳、息切れ、発熱などの症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。