気胸:肺が萎む病気!突然の胸痛や息切れに注意
気胸とは
気胸は肺に穴があいて肺から空気が漏れ、タイヤのパンクのように肺がしぼむために、胸痛、咳や息切れなどが生じる病気です。
気胸は、突然発症することが多く、若い男性に多くみられます。適切な治療を受けなければ、再発したり、命に関わることもあるため、注意が必要です。
気胸の症状
気胸の主な症状は以下のとおりです。
- 胸痛: 突然の激しい胸痛が特徴です。
- 息切れ: 呼吸が苦しくなる。
- 動悸: 心拍数が速くなる。
- 咳: 乾いた咳が出る。
- 肩こり: 肩に痛みを感じる。
これらの症状に加えて、以下のような症状が現れることもあります。
- 発熱: 38℃前後の発熱
- めまい: 立ちくらみやふらつきを感じる。
- チアノーゼ: 唇や指先などが青白くなる。
症状が軽い場合は、気づかずに過ごしてしまうこともあります。しかし、気胸は進行すると重症化するため、少しでも違和感を感じたら医療機関を受診することが大切です。
気胸の原因
気胸の原因は、主に以下の2つに分類されます。
- 自然気胸: 特に原因なく発症する気胸です。肺の表面にある小さな袋(ブラ)が破裂することで起こります。
- 続発性気胸: 肺の病気(慢性閉塞性肺疾患、間質性肺疾患など)が原因で発症する気胸です。
自然気胸は、10代後半から20代前半の男性に多くみられます。原因は完全には解明されていませんが、体質や遺伝的要因などが関係していると考えられています。
続発性気胸は、肺の病気がある人に多くみられます。
気胸は若くて背の高い痩せた男性によく起こりますが、60歳頃を過ぎると肺気腫が増えてくるため、気胸になる人も増加します。
気胸の種類
気胸は、病状や治療法によって、いくつかの種類に分類されます。
- 原発性自然気胸: 特に原因なく発症する自然気胸です。
- 続発性自然気胸: 肺の病気(慢性閉塞性肺疾患、間質性肺疾患など)が原因で発症する自然気胸です。
- 外傷性気胸: 胸に外傷を受けたことによって発症する気胸です。
- 月経随伴性気胸: 月経の時期に繰り返し起こる気胸です。女性に多くみられます。
- 緊張性気胸: 空気が胸腔内にどんどん溜まり、肺を圧迫する状態です。重症化すると命に関わるため、緊急治療が必要です。
気胸の治療法
肺の縮み具合が軽度の場合は経過観察をしながら自然治癒を待つことができますが、中等度以上では、処置や手術が必要になることがあります。
気胸の既往歴がある人は、定期的に医療機関を受診し、再発の兆候がないか確認する必要があります。