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気管支拡張症:気管支が拡がってしまい元に戻らない病気

気管支拡張症とは

気管支拡張症(きかんしかくちょうしょう)は、何らかの原因で気管支が非可逆的に拡張してしまう病気です。気管支が拡張すると、本来の機能を果たせなくなり、慢性的な咳や痰、息切れなどの症状が現れます。
気管支拡張症は、完治が難しい病気ですが、適切な治療を受けることで、症状を改善し、日常生活を送ることが可能です。

気管支拡張症の症状

気管支拡張症の主な症状は以下のとおりです。

  • 長引く咳
  • 黄色い痰
  • 血痰
  • 呼吸困難、息切れ
  • 胸痛
  • 38℃以上の発熱
  • だるさ
  • 脱力感
  • 体重減少

気管支拡張症の原因

  • 慢性的な気道の感染(非結核性抗酸菌症など)
  • 気道の詰まり
  • 先天性(気管支の線毛機能異常(カルタゲナ−症候群など))
  • 免疫異常 など
  • 慢性副鼻腔炎を合併していることがしばしばある(副鼻腔気管支症候群)
  • 肺炎や膿胸、肺膿瘍などの肺感染症を合併することもある
  • 気管支拡張が起きた部位では菌を追い出す力が弱く、感染が起きてさらに気管支拡張が悪化していくパターンが多い

気管支拡張症の種類

気管支拡張症は、発生部位によって、以下の種類に分類されます。

  • びまん性気管支拡張症: 両方の肺全体に気管支拡張症が広がる
  • 限局性気管支拡張症: 一方の肺の一部または両方の肺の一部に気管支拡張症が広がる

気管支拡張症の治療法

  • 痰を出しやすくする
  • 飲み薬や吸入薬で痰や咳を抑える薬を使う
  • 痰を出しやすい姿勢や体の向きを取る(背中を叩きながら行うと効果的)
  • 感染が起こっていれば抗菌薬を使用する
  • びまん性汎細気管支炎と同様に、マクロライド系抗菌薬(エリスロマイシンなど)を少量ずつ長期間使用すると経過が良くなるという意見もある

日常生活における注意点

気管支拡張症の患者さんは、以下の点に注意して生活することが大切です。

  • 禁煙: 喫煙は気管支拡張症の症状を悪化させるため、禁煙することが望ましいです。
  • 規則正しい生活: 十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事を心がけ、規則正しい生活を送りましょう。
  • 適度な運動: 適度な運動は、呼吸機能の改善に効果があります。
  • インフルエンザや肺炎球菌ワクチンの接種: 毎年、インフルエンザワクチンを接種しましょう。
  • 化学物質から肺を守るため、汚染された空気を避ける

咳や痰、息切れなどの症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。気管支拡張症は早期発見・早期治療が重要です。

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